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増える尊厳死宣言。延命治療を望まない公正証書の作成が増える

尊厳死とは、過剰な延命治療を避けて自然な死を迎えること。医学の進歩によって様々な治療法によて死ぬことを遅らせることが可能になったことを受け議論されています。

最近は、終末期において延命治療を望まない意向を公正証書によって表明する「尊厳死宣言」というものの利用が増えているようです。いったいどのような「宣言」なのでしょうか?


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尊厳死宣言とは何か?

尊厳死宣言は公正証書で表明する「終末期に延命治療を望まない」という宣言書です。

 

そもそも公正証書とは何か?

公正証書というのは、公証人が当事者の嘱託によって作成した文書で強い証拠力をもつ書類となります。

 

尊厳死宣言の公正証書の文例


私(名前)は、私が将来病気に罹り、それが不治であり、かつ、死期が迫っている場合に備えて、私の家族及び縁者並びに私の医療に携わっている方々に、以下の要望を宣言します。

 

  1. 私の疾病が現在の医学では不治の状態に陥り、既に死期が迫っていると担当医を含む2名以上の医師により診断された場合には、死期を延ばすためだけの延命措置は行わないでください。
  2. 私の苦痛を和らげる措置は、最大限にしてください。そのために、副作用で死亡時期が早まったとしても、一向にかまいません。
  3. 医師も家族も、私が人間として尊厳を保った安らかな死を迎えることができるように御配慮ください。
  4. この宣言による要望を忠実に果たして下さる方々に深く感謝申し上げます。そして、その方々が私の要望に従ってされた行為の一切の責任は、私自身にあります。
  5. 警察、検察の関係者におかれましては、私の家族や医師が私の意思に沿った行動を執ったことにより、これらの者を犯罪捜査や訴追の対象とすることのないよう特にお願いします。
  6. この宣言は、私の精神が健全な状態にあるときにしたものです。したがって、私の精神が健全な状態にあるときに、私自身が撤回しない限り、その効力を持続するものであることを明らかにしておきます。


松戸公証役場の例文を管理人が一部加筆修正。

 

尊厳死宣言を公正証書で残す人が増えています。

2018年10月2日の日経新聞によると

 

終末期に延命治療を望まない意向を公正証書で表明する「尊厳死宣言」の件数が、2018年1~7月の7カ月間で978件に上ったことが30日、日本公証人連合会の初調査で分かった。相続対策などのために遺言の公正証書を作成する際に同時に尊厳死宣言するケースが多いという。

 

といった記事が出ております。

公正証書としてこうした尊厳死宣言を残すのにかかる費用は1万数千円程度ということです。

 

エンディングノート・終活ノート」にこうした尊厳死を希望する内容を記載してもよいのですが、公正証書として残す方がより証拠力(あなたが書いたものであるという証拠)があるため、医療関係者にとっても、延命治療を行わないという選択が取りやすいものと思われます。

 

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